構成はこのようになります。
ADは、AWS SimpleADを利用
※冗長構成ですが、Quorumが配置してある側のAZ障害には対応できません。
ap-northeast-1dが利用可能になったので、クラスタ用のQuorumをこちらに配置しました。
■Windows Server Failover Clustering (WSFC) 構築
SERVER-1、SERVER-2でクラスター(SERVER-CL)を構築します。
1. インスタンスにセカンダリIPを追加
AWS管理コンソール作業
SERVER-1(10.100.0.55)
セカンダリIP
10.100.0.56(WSFCに利用)
10.100.0.57(SQLServerに利用)
SERVER-2(10.100.1.55)
セカンダリIP
10.100.1.56(WSFCに利用)
10.100.1.57(SQLServerに利用)
※IPはAWS側で割り振られますが、分かりやすいように記述しています。
2. ドメイン参加
2.1 セキュリティグループの編集
AWS管理コンソール作業
SimpleADのセキュリティグループを編集して、DBのあるVPCからも利用できるようにします。
「10.0.0.0/8」に変更
2.2 DNSアドレスの確認
ドメイン名と、IPアドレス
sadtest.local
10.0.0.10
10.0.1.11
2.3 ネットワーク設定の変更
Windowsサーバ作業(SERVER-1,SERVER-2)
2.3.1 IPv6の無効化(任意)
①レジストリエディタを起動。
コマンドプロンプトで[regedit]
②以下の場所に、右ペインで、右クリックから「新規」 → 「DWORD値」をクリックする。
>HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\services\TCPIP6\Parameters
③続いて、名前に「DisabledComponents」を入力し、DWORD 値の編集で値のデータに「ff」と入力する。
2.3.2 ネットワーク接続の設定
2.4 ドメインへ参加する
Windowsサーバ作業(SERVER-1,SERVER-2)
ADのユーザとパスワード(administrators権限のユーザを利用する)
再起動後
参加したドメインをサフィックスの一番上に移動する
その他、画面の通りに設定
2.5 OU移動
管理用サーバ作業
ドメイン参加したコンピュータを該当するOU配下へ適宜移動する
3. フェールオーバークラスタリングサービスの追加
Windowsサーバ作業(SERVER-1,SERVER-2)
サーバを再起動する。
※2台とも作業する。
4. クラスターの構築
4.1 構成の検証ウィザード
警告は無視する
・ネットワーク
ノード SERVER-2 には、ノード SERVER-1 から 1 組のネットワーク インターフェイスのみを使用して到達できます。このネットワーク パスがクラスター内の通信の単一障害点である可能性があります。この単一のパスが高可用性を備えていることを確認するか、クラスターにネットワークを追加することを検討してください。
→NICが1つしかつながっていないので警告が出るが、無視でOK
・記憶域
クラスタリングさせるディスクがないので警告が出るが、無視でOK
4.2 クラスターの作成ウィザード
5. クラスターのネットワーク設定
SERVER-1とSERVER-2のWSFC用に取得したセカンダリIPを指定する。
6. クラスターの所属グループの追加
7. DNSレコードの追加
8. クラスターサービスの再起動
Windowsサーバ作業(SERVER-1,SERVER-2)
9. フェールオーバークラスターマネージャーで、ノードの切り替えテスト
オンラインのサーバが切り替わることを確認する(スタンバイ側は、オフラインとなる)
DNS状態が、「DNS証明書の確認に失敗しました。」となる。
SimpleADでクラスターを組んだ場合に発生する。
SimpleADは、DNSの動的更新をサポートしていないので、その辺りが関連している可能性もあるか?
ただ、セキュア動的更新が動作しているようで、DNSレコードの更新はされている。
Windowsでは、DNSの動的更新が失敗した場合は、セキュア動的更新で更新リクエストをする。
https://technet.microsoft.com/en-us/library/cc959275.aspx
NICの「この接続のアドレスをDNSに登録する」のチェックを外すと、エラーは消えるが、
クラスターのDNSを手動で更新する必要がある。
10. DNSの切り替わりチェック
11. Quorum用の共有フォルダ作成
管理用サーバ作業
管理用サーバ上に共有フォルダを用意する(24時間365日稼働しているようなサーバならどこでも可)